ザギトワに凄み、ルール改正・国内次世代の台頭乗り越え最高の演技 世界選手権初V

フィギュア世界選手権を制して金メダルにキスをするザギトワ=さいたまスーパーアリーナ(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(22日、さいたまスーパーアリーナ)

 女子フリーが行われ平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ(16)=ロシア=が圧巻の演技でフリー155・42点、合計237・50点で初優勝を果たした。自身が持つ現行基準の採点での世界最高得点フリー158・50、合計238・43点には及ばなかったが、高難易度の連続ジャンプを後半にいれ、完遂する女王の貫禄を見せつけた。

 以前のルールでは単純に演技後半に配置されていればジャンプは1・1倍の加点がつき、そのルールにのっとりザギトワも後半にジャンプをまとめる戦略をとっていた。現行ルールではジャンプのうち最後から数えての3要素に限定された。だが、この採点方式でも女王がしっかりと結果を出した。

 3回転ルッツに3回転ループをつける連続ジャンプ、さらに3回転フリップから2回転トーループ-2回転ループと続ける3連続ジャンプは、3回転アクセルや4回転ジャンプを跳ばない場合は、最高難度といっていい。しかも、消耗がある後半で成功させるとなれば、なおさらだ。

 その中で、演技後半に配置した連続ジャンプを含め、すべてのジャンプで1点以上の加点を得た。前半の3回転ルッツ-3回転トーループでは出来栄え点は2・28点の加点と、女王の風格漂う演技だった。

 ロシア国内では自身に続く世代の選手も台頭してきており、ロシア選手権ではまさかの5位。欧州選手権でも2位で優勝を逃した。苦しみ抜いた末に女王の座を守ったシーズンでもあった。

 ただ、それでも紀平梨花(関大KFSC)が3回転アクセルを2本そろえ、ノーミスで演じ切れば、届かない存在ではない。転倒があった今回のフリーだけを見れば、ザギトワとの得点差は2・83点差。それだけ、ベースとなる得点の高いプログラムで紀平は戦っていることになる。

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