圧巻演技のチェンは名門エール大生「食堂がすごくおいしい」スケート以外への意識も
「フィギュアスケート・世界選手権」(21日、さいたまスーパーアリーナ)
男子ショートプログラム(SP)が行われ、昨年の覇者、ネーサン・チェン(19)=米国=は107・40点でSP首位に立った。4回転2本を含むプログラムを完璧に決め、「非常に満足」と笑顔。連覇に向けては「過去に起きたことはいいことも悪いことも過去のこと。他の大会と同じような気持ち」と平常心を強調した。
昨秋に名門エール大に入学。文武両道のハードな毎日だが「競技人生の中でも今季は一番気に入っている。慣れる時間はかかったけど、今のスケートにも満足しているし、大学も楽しめている」と充実の表情を見せる。現在は合計16人の学生で寮生活を送っており、「いつもにぎやかなのがいい。洗濯も自分でしている」と言う。
特に「エール大学は食堂がすごくおいしいのがメリット。一カ所に飽きたらまた別の食堂に行ける」と学食がお気に入り。キャンパス内外でトレーニングを行い、アルトゥニアン・コーチとはフェース・タイム(テレビ電話アプリ)で指導を受けているという。
進学によって芽生えたのが「スケート以外で世の中に貢献したい」という思い。大学では「スケート以外の会話ができる。グローバルな話、例えば気候変動など差し迫った問題の話とか」と世界が広がった。来秋に決める専攻については「今は統計学かなと思っているけど、また変わるかも」と検討中。キャンパスとリンクを行き来しながら、2022年の北京五輪と同時に大きな夢を追っていく。