「フィギュアスケート・世界選手権」（２１日、さいたまスーパーアリーナ）

　男子ＳＰが行われ、羽生結弦（２４）＝ＡＮＡ＝が最終組の１番滑走で登場した。右足首を練習中に負傷した昨年１１月のロシア杯以来となる公式戦に、リンクに姿を見せた時点から客席から大きな歓声が上がった。しかし、ジャンプで１つ大きなミスが出た。得点は９４・８７点だった。

　冒頭の４回転サルコーが２回転サルコーになってしまい、この要素は０点になった。３回転アクセルは着氷。４回転トーループ－３回転トーループも２本目のジャンプで両手を上げるなど優雅に跳んだ。

　最初以外は、ほぼ完ぺきな演技を見せていただけに、悔やまれるミスとなった。羽生自身も晴れやかな表情とはいかず、首をひねりながらリンクから降りた。

　自己ベストの１１０・５３点には届かなかった。報道陣には「いや～久々に頭が真っ白になりました」と振り返った。「ミスは仕方ないので、この気持ちを明日で出し切らず（フリーがある）明後日にぶつけたい」と挽回を誓った。

　自国開催の世界選手権で大歓声を浴びたが、「ちょっと気張りすぎたかな。受け止めたい気持ちが大きかった」と表現した。