稀勢の里 横綱としての苦悩にじむ「稽古場で自問自答」

 大相撲の第72代横綱稀勢の里(32)=本名萩原寛、田子ノ浦部屋=が16日、都内で引退会見を行った。

 「やりきったという気持ち」、「土俵人生において、一片の悔いもございません」。こう語った横綱だったが、無念の思いも見え隠れした。けがに関する問いかけに涙が止まらず、「そこの部分ではなく…」と言葉を飲み込んだ。

 17年の春場所では大けがを負いながら優勝。だが、その代償は大きかった。けがを抱えながらどういう思いで横綱を務めてきたか問われ、葛藤があったことを明かした。

 「このまま潔く引退するか。(でも)こうして、横綱に上げてもらった。ファンの人たちのために相撲を取るのはいつも稽古場で自問自答していましたが、やはりファンのため、そして応援してくれる方のために相撲を続けようと、判断してやってきましたが、このような結果になってファンの人には申し訳ない気持ちです」

 19年ぶり日本出身横綱が誕生し、日本中が空前の“稀勢の里フィーバー”に沸いた2年前。重責を背負い続けた稀勢の里は、無念の表情で土俵人生に終止符を打った。

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