稀勢の里引退に、兄弟子の西岩親方「立派な横綱。尊敬できる後輩」

 「大相撲初場所・4日目」(16日、両国国技館)

 横綱稀勢の里の引退を、兄弟子で元関脇若の里の西岩親方(42)も残念がった。前日の夜に稀勢の里から電話で引退の連絡を受けたとのことで、「もっと長くやって欲しい気持ちと複雑な気持ちがありました。横綱になって結果が出なくて苦しみましたけど、自分の中では立派な横綱。尊敬できる後輩です。横綱に昇進するのは誰にでもできることじゃない。自分も大関になるのがどれだけ大変か分かっている。優勝を2回して、すばらしい活躍だった。やりきったんじゃないですか」と、土俵を去る弟弟子をたたえた。電話では「立派な横綱なんだから、これから指導者になっても堂々と前へ進んで欲しい」と声をかけたという。

 続けて、「昨日、15歳で入ってきたときのことを思い出しましたよ。ボクが25歳、三役ぐらいの頃。毎日稽古をつけてましたよ。(稀勢の里が)十両に上がるまで(付け人で)付いていたので」と記憶をたどり、「亡くなった師匠(元横綱隆の里の鳴戸親方)から、『お前に預けるから強くしてやれ』と言われて預かったので、毎日稽古をつけましたけど、みるみる強くなって、あっと言う間に追い越してしまいました」と振り返った。

 弱音は一切吐かなかったと言う。「片方は新弟子で片方は三役。苦しかったと思いますけど、それでも毎日『お願いします』と言ってきた。これだけ意志の強い15歳は見たことない」と話した。

 また、稀勢の里の強さについて「一番の良さは左四つじゃなくて突き押しだよと常々言ってきた。押しがあったからこそ、スピード出世で横綱までなれた。ボクは誰よりも(稀勢の里と)稽古をしたと思うので、あの突き押しは魅力ありましたよ」と説明。「原点に帰って、突き押しからの四つと言ってきたんですけど、本人もケガの具合、体調とかいろいろあったと思う。精いっぱいのことをやってきたと思う」としみじみ話した。

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