坂本花織が初V228・01点は世界3位相当 最終滑走で勝負強さ発揮
「フィギュアスケート・全日本選手権」(23日、東和薬品ラクタブドーム)
女子フリーが行われ、SP2位の坂本花織(18)=シスメックス=がフリー152・36点、合計228・01点をマークし、逆転で初優勝を果たした。世界選手権の代表にも内定した。SPの75・65点も含め、いずれも国際スケート連盟非公認の大会ながら自己ベストの数字で、大会を通じて安定した演技を披露したことが優勝につながった。
坂本は冒頭の3回転フリップ-3回転トーループで、出来栄え点(GOE)で1・89点が加点され11・39点を獲得。3回転ルッツでエッジが明瞭でないと判定された以外は、ほぼミスがなく、スピン、ステップはすべてレベル4。スケート技術や曲の解釈などを評価する演技構成点も、宮原に次いで2番目に高い73・25点を記録した。
最終滑走で、目前で紀平がトリプルアクセル2本を成功させフリー155・01点という演技を見せた後で、勝負強さを発揮した。
ISUに記録されている個人ベストのランキングを参照すると、SPは6位相当、フリーは3位相当、合計でも3位相当という高い水準になっている。ロシア選手権でも優勝した14歳のシェルバコワが229・78点、2位のトルソワが229・71点を出しており、台頭してきたロシアのジュニア世代との競争は今後、激化すると見られる。SPとフリーで2本をノーミスでそろえること、そして合計で230点台をうかがうことが世界での争いでは求められそうだ。