宇野昌磨また銀「自分にあきれた」 羽生不在でも勝ちきれず

 男子フリーで演技する宇野昌磨(共同)
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 「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日、バンクーバー)

 男子フリーは、ショートプログラム(SP)2位で平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=が183・43点の合計275・10点で2位。2017年世界選手権から平昌五輪など主要国際大会で6大会連続の2位に終わった。SP首位のネーサン・チェン(米国)が合計282・42点で2連覇。ジュニア男子では、島田高志郎(17)=木下グループ=がSP4位から巻き返し、3位となった。

 ピアノの音色が鳴りやんでも、しばらく宇野はフィニッシュのポーズを解こうとしなかった。冒頭の4回転サルコーが乱れると、続く4回転フリップも着氷がやや詰まった。どちらも判定は回転不足。自身の点数はおおよそ見当がついた。羽生不在の大会で、優勝も狙える位置でフリーを迎えながらまたも銀メダル。「満足しきれない演技だった。それ以上に申し訳ないなという思いと、自分にあきれたところもある」。ふがいなかった。

 前日のSPは絶不調。朝の公式練習では「無駄に自分の自信をなくすようなことをしないように」と曲中でジャンプは跳ばず、いいイメージだけを残すよう模索した。最低限の結果を残せたのは成果だが、胸は張れない。

 昨季は試合を「楽しみたい」と言い続けたきた宇野だが、今季は少し違う。「結果が求められた試合だと、僕も自覚していた」と宇野。「羽生結弦選手が毎回やっているように、プレッシャーの中でそれに打ち勝って、素晴らしい結果を残して素晴らしい選手になる。僕もそうならないといけないなと思った」。周囲の期待や代表としての責任感を受け止め、勝ちきる選手こそ、本当に強いのだ。

 奔放だったスケーターに芽生え始めたアスリートとしての自覚。20歳最後の試合でかなえることはできなかったが、まだ見ぬ金メダルへ、この悔しさを糧とする。

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