羽生「勝ちたい」 GP初優勝の地ロシアで日本男子単独最多GP10勝へ

 「フィギュアスケート・ロシア杯」(16日開幕、モスクワ)

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、ロシア杯で今季のGP2戦目に臨む男子の羽生結弦(23)=ANA=は15日、モスクワの会場で公式練習に参加し、4回転ループを入念に確認するなど調整した。優勝すれば日本男子単独最多のGP10勝となる今大会。「勝てるなら勝ちたい」と前向きに話した。16日はショートプログラム(SP)が行われる。

 さらに上へ。向上心は尽きない。今季の世界最高得点をマークしたGPフィンランド大会から2週間。「痛いところなく、今のところいい調整ができている」と話した羽生は、時折笑顔も見せながら、40分間みっちり氷の感触を確かめた。世界最高得点をさらに高めるには「(ジャンプを)全部きれいに降りること」と羽生。フリーの曲かけ練習では4回転トーループ-トリプルアクセルの連続ジャンプも着氷するなど、仕上がりは上々だ。

 2010年のシニアデビュー以来、羽生はGPシリーズ、ファイナルを合わせて9勝を積み重ねてきた。通算10勝となれば日本男子最多。「そんなにするんですね」と一瞬驚いた羽生だが、すぐさま「それだけしかしてないんだ、むしろ」。自身の歩んだ軌跡に思いを巡らせた。

 ロシア杯は11年に記念すべきGPシリーズ初優勝を果たした印象深い大会。一方で昨季はチェン(米国)に敗れるなど、苦い思いも味わってきた。「いろんな経験をしてきた。このリンクにもいろんな思い出がある。そういう悔しさとかも含めて、今回出せればなと思います」。憧れるプルシェンコ氏の祖国でもあるロシア。公式練習中には、かつて浅田真央さんを指導したタチアナ・タラソワ・コーチへあいさつに出向くなど、縁は深い。

 羽生自身にとって初のGPシリーズ連勝も懸かる。「勝てるなら勝ちたい。でも、連勝とかに特別な気持ちはない」。過度な気負いはなし。王者への第一歩を刻んだ地で、新境地への扉を開く。

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