日本卓球界新時代の幕開け 24日にTリーグ開幕 佳純が美宇が張本が参戦!

Tリーグ開幕前日会見に出席した水谷隼(中央)ら=両国国技館
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 卓球で新たに始まる「Tリーグ」が24日、東京・両国国技館で行われる男子の東京対彩たま戦で開幕する。男女各4チームが団体戦で争い、男子は水谷隼、張本智和(ともに東京)、女子は石川佳純(神奈川)、平野美宇(日本生命)らトップ選手が参戦。海外選手も含めて世界ランク50傑から男子は15人、女子は12人の参加が決まり、23日に都内で会見した松下浩二チェアマンは「世界一を目指すにふさわしいリーグになった」と話し、水谷は「世界トップ選手の最高のパフォーマンスを日本の皆さんに見てもらいたい」と新時代の幕開けを宣言した。

 東京五輪を2年後に控え、日本卓球史が大きく変わる。サッカーのJリーグ、バスケットボールのBリーグのように、プロ卓球選手が参加するTリーグが開幕する。舞台は両国国技館。相撲の聖地を選んだ理由について、松下チェアマンは「将来的に卓球が国技と呼ばれるように」と大きな野望をぶち上げた。

 世界最高峰のリーグ創設で期待されるのは、トップ選手の強化と競技のメジャー化だ。これまで実業団の日本リーグがあったが、世界レベルを目指す選手は国際大会や海外リーグを主戦場にしており、日本のファンがトップ選手の試合を見る機会は全日本選手権など年に数回しかなかった。

 Tリーグは各チームに過去2シーズンで世界ランク10位以内に入った選手の所属を義務づけた。その結果、練習に専念する意向を示した伊藤美誠(スターツ)を除くトップ選手がほぼ全員参加し、海外選手も多く参戦。地方も含めて計86試合が行われ、ファンにとってはトップ選手のプレーを観戦できるチャンスが増加。選手にとっても日本でじっくり練習しながら、世界レベルの試合で腕を磨くことが可能となった。

 リーグ創設までは約10年を要した。08年北京五輪後、当時日本協会の大林剛郎会長が「メダルを取るにはプロリーグが必要」と呼び掛け、10年3月に検討チームが立ち上がった。リオ五輪後の16年12月に協会がリーグ創設を承認すると、17年3月に法人化。急ピッチで開幕にこぎ着けた。

 長年プロリーグ創設を熱望していたのが水谷だ。これまでドイツやロシアリーグなどでプレーしていたが、「移動が多くて練習する時間がなかった。日本でストレスがかなり軽減すると思う」。集まった顔ぶれを見て「毎週刺激的な試合になる」と胸を高鳴らせ、「引退するまでここでやりたい」と骨をうずめる覚悟を示した。

 Tリーグの役割はトップ選手の強化だけではない。将来的には2部、3部とピラミッド型に下部を整備し、地域に根ざしながら、育成からトップ強化にまでつなげる構想がある。卓球のメジャー化に向けた壮大なプロジェクトが今まさに始まる。

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