八角理事長、貴親方の退職「まことに残念」高砂一門への加入も検討と明かす

 日本相撲協会が1日、東京・両国国技館内で臨時理事会を開き、貴乃花部屋の所属力士らの千賀ノ浦部屋への移籍を承認した。また、貴乃花親方(元横綱)の退職届を受理したことを理事会の席上で報告した。

 移籍に関しては書式の整った書類が9月29日に貴乃花親方の弁護士から提出されたことを受け、この日に理事全員一致で承認された。

 また、貴乃花親方の退職については、「引退届と書かれた書面と、引退を退職を読み替えてほしい」という趣旨の上申書が提出されていたが、協会側の弁護士も法的に問題ないと確認したため、10月1日付けで受理された。その上で同日の理事会で報告された。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「貴乃花親方は22回の優勝を成し遂げた立派な横綱です。大相撲への貢献は非常に大きいものがありました。今回このような形で相撲協会を去ることはまことに残念であります」と心境を述べた。

 一門に未所属の貴乃花親方は、協会の主張では、協会内のガバナンス強化などのため5つあるいずれかの一門に所属するよう求められていたが、八角理事長は、自身が所属する高砂一門で受け入れを話し合う用意があったと明かし、直接面会すべく、千賀ノ浦親方や双方の弁護士、貴乃花親方の知人を通じて、働きかけたと振り返った。

 しかし、貴乃花親方からは「連絡がないまま今日を迎えた」という。「いろいろありましたけれど、いつか一緒にまたこの協会を引っ張っていくと思っていただけに残念でなりません」と険しい表情で語った。

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