男子100キロ級、ウルフまさかメダル逃す…今大会の日本勢で初 3決で一本負け

 「柔道・世界選手権」(25日、バクー)

 男女各1階級が行われ、男子100キロ級で昨年覇者のウルフ・アロン(22)=了徳寺学園職=は準々決勝でニヤス・イリアソフ(ロシア)に一本負け。3位決定戦も敗れ今大会の日本勢で初めてメダルを逃した。女子78キロ級で初出場の浜田尚里(28)=自衛隊=は決勝で世界ランキング1位のフーシェ・ステーンホイス(オランダ)に指導3による反則勝ちを収めて金メダル。日本女子は6階級を終えて4個目の金メダルを獲得している。

 強豪が居並ぶ激戦の男子100キロ級で、2連覇は簡単ではなかった。ウルフは準々決勝、急成長を遂げるイリアソフが繰り出した小外掛けで畳にたたきつけられた。一本負けにしばらく起き上がれず、ぼうぜんと天を仰いだ。モンゴル選手との3位決定戦も一本負けで5位に沈み、「自分の持ち味の粘りが出ずに終わった。勝ち抜くスタミナが戻っていなかった」と振り返った。

 昨秋からけがが重なった。1月には左膝を手術し、選考大会に一つも出ないまま異例の代表選出。疑問の声も耳に入り、「立ち位置は崖っぷち。何が何でも優勝しなければ」と話していた。危機感を抱いて臨んだ大会で、痛い黒星を喫した。

 3回戦までは実力者を相手に、パワーで押されながらも巧みな組み手から得意の内股を決め、地力の高さを示した。出場選手がここまで全員、メダルを獲得していた日本勢。記録を途切れさせてしまった22歳の大器は、「この負けをどう生かすかが大事」と必死に前を向いた。

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