稀勢の里10勝で進退問題クリア 昇進後初の横綱戦星!左差し四つで鶴竜制す

 「大相撲秋場所・14日目」(22日、両国国技館)

 8場所連続休場明けの稀勢の里は、鶴竜との横綱対決を寄り切りで制し、引退危機脱出に大きく前進する10勝目(4敗)を挙げた。

 稀勢の里が進退問題をクリアする2桁勝利をつかんだ。横綱鶴竜を相手に立ち合い、素早く左を差した。まわしは切られたが組み合って我慢比べ。ここで伝家の宝刀、左に力を込め、すくって相手の体勢を崩すと、そのまま体ごと寄り切った。

 前日、白鵬との横綱同士初対決に完敗。ショックをあらわにしたが、引きずらなかった。得意の左四つ、左からの攻めで鶴竜を圧倒。横綱在位10場所目で初めて横綱に勝利と内容も結果も満点だ。

 8場所連続休場明けの進退場所で大台10勝。苦しみながらも連敗をしなかった意味も大きい。八角理事長(元横綱北勝海)は「左四つ、左下手が効いていた。精神的に粘った」と評価した。土俵下で見た阿武松審判長(元関脇益荒雄)は「横綱を四つ身で倒した。四つになればやれると分かった。左が使えている。ケガをする前の稀勢の里に近づいている」と復調に太鼓判だ。

 支度部屋ではいつも通りの寡黙を貫いた。質問に2度うなずいた後、「あした、まだありますから」と気合。復活の秋を11勝で締める。

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