山根前会長、奈良県連盟&関西連盟も辞任 連盟から籍全て消えた
日本ボクシング連盟は15日、数々の不正疑惑で会長と理事を辞任した山根明氏(78)が関西連盟と奈良県連盟の役員、会員も退くことを日本連盟の公式ホームページで発表した。すでに山根氏は日本連盟の会長と理事を辞任していたが、すべての連盟内に一般会員を含めて籍がなくなることになる。今後は不正を告発した「日本ボクシングを再興する会」を中心に9月にも新体制に移行する。
自ら連呼してきた「山根明」の名が連盟から全て消えることになった。15日午後に更新されたホームページによると、過去の反社会勢力との交際を認めている山根氏は同日、大阪市内で吉森照夫専務理事と約1時間面談。そこで、8日に日本連盟会長の辞任を表明した際に関西、奈良県各連盟を含め、ボクシング連盟への関与を全て断つ意思を固めていたという趣旨を吉森専務理事に伝えた。
「日本ボクシングを再興する会」の鶴木良夫代表は「目的は達成された。(山根氏の)影響力が出ることもないだろう」と語った。今後は臨時総会の開催を目指すことになる。
「再興する会」は山根氏の除名と理事全員の解任を求めてきたが、関係者によると理事も総辞職の方向で、山根色は一掃される。代理人の戸田裕典弁護士は、臨時総会の論点について「除名という話ではなく、新体制をどうしていくかということになる」と話した。
今月中はジャカルタ・アジア大会が開催されることなどから、臨時総会開催は9月になる見込み。鶴木代表は「ようやくスタートライン」と気持ちを切り替えた。今後は「再興する会」が掲げる財務管理の透明化、公正な判定、アマとプロの協力などを実行するため、開かれた組織を目指す。