「大相撲春場所・３日目」（１３日、エディオンアリーナ大阪）

　元横綱日馬富士に暴行されて頭部を負傷し、３場所ぶりに再起した十両貴ノ岩（２８）＝貴乃花＝が照強（伊勢ケ浜）に寄り切られ、復帰後初黒星を喫した。初日からの連勝は２で止まった。

　元日馬富士の弟弟子が相手。立ち合い右をねじ込みつかまえにいったが、頭を付けられ潜られた。最後はもろ差しを許し、体を起こされて万事休す。土俵を割ると、悔しげに天を仰いだ。

　前日は支度部屋で報道陣に背を向けたがこの日は取材に応じた。状態を問われると「分からない」と答えたが、相撲勘、体の反応は「ボチボチです」と、徐々に手応えもある。

　初日は裏口から会場入りし注意されたが、前日、この日とも正面から会場入りするなど、通常を取り戻してきた様子。初黒星にも「頑張ります」と切り替え。館内の大きな声援も力になっており「いい相撲を取りたい、いい相撲を取りたい」と繰り返し、迎えの車に乗り込んだ。