栃ノ心 連覇へ白星発進 左足つけ根を痛めた影響感じさせず

 「大相撲春場所・初日」(11日、エディオンアリーナ大阪)

 栃ノ心が万全の相撲で連覇へ白星発進だ。立ち合いで宝富士を受け止め、左差し右おっつけで前進。左上手に持ち替えると、持ち前の怪力で相手を浮かせながら寄り切った。

 6日に左足つけ根を痛めてからは稽古で相撲を取っておらず、この日の朝は「やってみないと分からない」と口にしたが、その影響を感じさせない快勝。「よかったですね。(やってみて)大丈夫。白星が力になる」と安どの表情で話した。

 初めて優勝力士として臨む今場所。師匠の春日野親方からは「頑張らないと。負けるといろいろ言われる」などと声をかけられたという。優勝旗を返還するなど、いつもと違う初日を「ドキドキしながら落ち着いた」と笑顔で振り返った。

 また、この日は東日本大震災から7年。当時、栃木の老人ホームで餅つきをした後に揺れを感じたという栃ノ心は「日本の人がつらい目にあった日にいい相撲が取れてよかった」としみじみ話した。

 連覇への挑戦は始まったばかり。「痛いとか考えないようにします」と気持ちを引き締めた。

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