鶴竜“進退場所”どころか V確率100% 4場所連続休場明けで無傷8連勝

 「大相撲初場所・8日目」(21日、両国国技館)

 “一人横綱”鶴竜が幕内正代を上手出し投げで下し、初日から8連勝。全勝で並走していた関脇御嶽海が逸ノ城に敗れたため、単独トップに立った。右足首痛などで4場所連続休場から復活を期す今場所、自身7度目の中日勝ち越し。進退どころか4度目優勝が視界に入ってきた。1敗で御嶽海、平幕の栃ノ心、大栄翔が追う。

 流れるような早業で正代をはいつくばらせた。鶴竜は立ち合い、押し込まれながら右上手を取った。突っ込む相手の勢いを回り込んでそらすと、上手出し投げで豪快に仕留めた。

 「体がよく反応した。よく動いている」と納得顔で振り返った。前日は怪力の栃ノ心をかち上げ、突き放して厳しい寄りで圧倒。この日は場所前から稽古相手に指名してきた相撲巧者を技術で攻略した。強い鶴竜が完全によみがえった。

 2度目の優勝を飾った2年前の九州場所以来、7度目の中日勝ち越し。進退場所どころか復活優勝へ単独トップに立った。ただ「やっと半分。気を引き締めて。(V争いは)まだまだ」と目の前の一番しか意識はない。

 緊張の続く日々で癒やしは家族。2歳長女のアニルランちゃんはアンパンパンが大好き。おもちゃで一緒に遊ぶのが楽しみ。「パン焼くおもちゃとか。『チン』て鳴るんですよ」と勝負師もまな娘の話には口角を緩める。

 中日は部屋の若い衆を引き連れて焼き肉に行くのが恒例。残り1週間、「一番うまい」と言うハラミがスタミナ源になる。

 元横綱日馬富士の暴行事件の酒席に同席したことで今場所は無給の処分。逆風の中、白鵬、稀勢の里が休場し一人横綱として場所を引っ張る。「今まで通り一番一番集中していく」。右足首、腰部など度重なる故障でどん底を見た男に油断はない。

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