17歳坂本震災の“記憶”を胸に 阪神・淡路大震災から23年

 阪神・淡路大震災発生から23年となる17日を前に、神戸市出身の平昌五輪フィギュアスケート女子代表、坂本花織(17)=シスメックス=が思いを語った。生まれたのは震災の5年後。直接的に知らない世代ではあるが、知らないなりにその“記憶”を受け止め、神戸の町で生まれ育ったからこそ伝えられる「何か」を模索している。

 いつもあっけらかんとした坂本の表情は、これまで見たこともないほど真剣だった。「1月17日は絶対にそういう(震災に関する)授業があったし、経験していなくてもたくさん情報を得る機会があった」。坂本が通った小学校から徒歩圏内にある「人と未来防災センター」に校外学習で訪れ、衝撃を受けた。「初めて入ったとき、本当に不安でしかなくて…。こんなに怖いことがあったんだなって思った」

 家族からも当時の話をたくさん聞いた。母は震災直前の深夜に高速道路を通行。今でも映像で映し出される、あの倒れた道路だ。「数時間前に通ってたとは思えないって話を聞いて、恐ろしかった」。もし、それが数時間ずれていたとしたら…。ふるさとが悲劇に包まれたことは、嫌でも胸に刻まれている。

 東日本大震災の復興支援のチャリティーアイスショーにも14年と15年の2度出演した。「神戸市民であるからには、ちょっとでも力になれるようにしないとなって思います。五輪でいい成績を残して、ちょっとでも神戸を上げていけるようにしたい」。17歳なりに神戸を思い、考えながら、今年も特別な日を迎えた。

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