東海大仰星のスーパー1年生・谷口が圧巻の2トライ 東福岡にリベンジだ!

 「全国高校ラグビー・準々決勝、東海大仰星50-20報徳学園」(3日、花園ラグビー場)

 準々決勝4試合が行われ、昨季準優勝の東海大仰星(大阪第2)がノーシードから勝ち上がった報徳学園(兵庫)を50-20で退け、2大会ぶり5度目の優勝へ弾みをつけた。メンバー唯一の1年生FB谷口宜顕が2トライを奪うなど躍動した。5日に行われる準決勝は抽選の結果、東海大仰星が東福岡と、大阪桐蔭は桐蔭学園(神奈川)と対戦する。

 ひんやりとした花園の空気を切り裂いたのは、新進気鋭の1年生FBだ。1万5200人の観衆で埋まるグラウンドに「緊張した」という谷口だが、花園初トライを含む圧巻の2トライ。「うれしかった。3年生がつないだボールを最後にインゴールに置いただけ」と、謙遜しつつ笑顔で振り返った。

 湯浅大智監督(36)が「視野の広さと判断スピード」を評価する期待のアタッカー。東海大仰星中から一緒に練習していることもあり、プレーに違和感はない。夏頃からレギュラーに抜てきされたのは「確実に実力で」と言わしめる逸材だ。

 1日の秋田工戦は引き分けたが、トライ数差で辛くも勝ち上がった。「拾った命」と話す湯浅監督は、試合前夜「意見をまとめるよりぶつけろ」と、長時間に及ぶミーティングを行った。普段はなかなか声を発せない谷口も「3年生が自分のせいで負けるのは嫌だ。悔いのないように、思っていることは話そう」と、ライン参加についてなど積極的に意見をぶつけたという。この日は好機で前に出て「フォローできたからトライを取れたのかな」。早速その効果を感じ、充実の表情だった。

 準決勝は、昨季決勝で敗れた東福岡との対戦に決まった。これまで花園では4勝4敗。8度の対戦中、03年度以外の7度は勝利した方が優勝しているという事実上の“決勝戦”だ。部員96人を抱える大所帯で、背番号15を背負うスーパー1年生は「責任を感じる。プライドを持って戦おうと思っている」。2大会ぶりの頂点へ、このまま駆け上がる。

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