坂本花織2位、いつもの指ポキ「いい音」で気合注入 五輪は樋口との争い

演技後、優勝に届かず、キスアンドクライで頭を押さえる坂本花織(中央)=武蔵野の森総合スポーツプラザ(撮影・高部洋祐)
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(23日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 出場2枠を争う平昌五輪最終選考会を兼ねた大会で女子フリーが行われ、宮原知子(19)=関大=がSPとの合計220・39点(フリー147・16点)をマークし4連覇で平昌五輪代表に内定した。2位にはSP首位の坂本花織(17)=シスメックス=が213・51点で入った。代表の残り1枠はGPファイナル出場者で今大会4位の樋口新葉(16)=日本橋女学館=との争いになると見られる。なお、3位には年齢制限で五輪出場権のない紀平梨花(15)=関大KFSC=が合計208・03点で入った。

 果たして祈りは届いたか。得点を待つキスアンドクライ。手を合わせ拝んだ坂本は表示された点を見て「なんで~」と天を仰いだ。“自己ベスト”を大きく更新する213・51点も、宮原には届かず2位。五輪決定となる優勝を逃し、今季実績で優位に立つ4位の樋口との争いのまま、24日の運命の代表発表を待つことになった。

 演技前にはいつものように拳を握り、パキパキと指を鳴らして気合を注入。「いい音が鳴りました」。最終滑走の重圧の懸かる中、圧巻の演技。冒頭の連続3回転から次々とジャンプを決め、フリー「アメリ」を完遂。演技後は顔を覆い、充実感に浸った。

 誰よりも幅のあるジャンプを跳ぶ。もともと子供の頃から「跳びまくっていた」というジャンプ娘。その圧倒的な飛距離は、あの天才ジャンパーを彷彿とさせる。11月のスケートアメリカでは、米国のテレビ解説で「(伊藤)みどりさんのような膝の使い方をする」と、絶賛された。「そう言ってもらえたのは嬉しい。すごいトリプルアクセルを跳んでいた。あれだけ大きいジャンプを跳べたら、加点もたくさんついてくるんだろうなって思う」。動画を見て、ジャンプの跳び方を参考にしている。

 今年、米国にプログラムの振り付けにいった際には、男子の“4回転の申し子”ネーサン・チェンらを指導するラファエル・アルトゥニアンコーチに、伊藤みどりさんの跳び方を基礎としたトリプルアクセルの跳び方のアドバイスももらった。

 無限の可能性を秘めるその豪快なジャンプを、夢舞台で披露できるか。

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