アスリートとして…魂の決意表明、ロシア男子のコリャダ、ボロノフ五輪に「出たい」

SPで熱演するミハイル・コリャダ=日本ガイシホール(撮影・高部洋祐)
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 「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日、日本ガイシホール)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、5日に国際オリンピック委員会(IOC)から、18年平昌五輪の出場停止処分を受けたロシアから出場したミハエル・コリャダ(22)は3位、セルゲイ・ボロノフ(30)は5位につけた。複雑な状況下に置かれながら、ロシア勢2人はミスはあったものの力強さのある演技で日本の観衆を沸かせた。

 IOCは5日に、スイス・ローザンヌで行った理事会で、国家ぐるみでのドーピングが指摘されるロシアの18年平昌五輪参加を禁止した。ロシア選手については厳格な審査を受けた個人資格での出場を認めるが、国旗、国歌の使用は認められない。

 五輪への思いを聞かれたコリャダは「大事なのは国旗がどうかではなく、自分が出場できるかどうかだと思う。どこの国かは関係ない。出場することが大事だ」と、個人資格での出場に意欲。ベテランのボロノフも「IOCの決定は残念だが」とした上で「自分は前回のソチ五輪も出ていない。まずはロシア選手権を勝ち抜いて、代表になる権利を取ること。五輪には行きたい」と、意気込んだ。

 フィギュアは、ドーピングとの関連性が薄いと見られる競技。審査を受ければ、個人での出場は認められる可能性が高い。あとは国旗や国歌を禁止され、国を背負えない状況で、選手たちが誇りを持って戦えるか。16年リオ五輪では出場禁止処分が下された陸上で、個人資格により唯一出場が認められた女子走り幅跳びのクリシナが、「裏切り者」と、自国からバッシングを受けた例もある。選手たちはそれぞれ苦しい判断を迫られることになる。

 ただ、コリヤダはIOCの決定について「ロシアがやったことを考えれば、当然の処置。自分としてはそれに従い、ロシアの代表として出ることはない」とまで言い切った。アスリートとして最高峰の舞台を望む。魂の決意表明だった。

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