貴乃花親方 貴ノ岩の聴取させない 協会4トップの要請突き返し「お断りします」

 大相撲の横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が平幕貴ノ岩(27)=貴乃花=を暴行し負傷させた問題で、貴ノ岩の師匠・貴乃花親方(45)=元横綱=が22日、九州場所開催中の福岡国際センター内の役員室に呼ばれ、八角理事長(54)=元横綱北勝海=から日本相撲協会危機管理委員会による貴ノ岩の聴取への協力を要請されたが拒否した。被害者の供述が得られなければ暴行問題の真相究明は遅々として進まない。怪行動を続ける貴乃花親方が協会執行部と対立を深めている。

 八角理事長、事業部の尾車部長(元大関琴風)、危機管理委員会の鏡山部長(元関脇多賀竜)、広報部の春日野部長(元関脇栃乃和歌)の4人の協会執行部トップ理事を前に、貴乃花親方は毅然(きぜん)と言い切った。

 貴ノ岩の聴取への協力要請を断固拒否。春日野部長は「本日、理事長が危機管理委員会の調査に協力してくれるように(貴乃花親方に)お願いした。そしたら『協力しない。お断りします』と。“待った”だよ」と、結びで負けた白鵬のように右手を挙げた。

 鳥取県警は10月29日に被害届が出された直後、貴ノ岩を聴取した。協会も確認しており聴取に何の支障もない。拒否理由に関して「俺らの口からは言えない。俺はびっくりした」と春日野部長は語らなかったが、聴取への協力要請は初めてでない。業を煮やして理事長自らが呼び出した直接要請だったが完全決裂した。

 ピリピリムードの約25分の会談を終え、貴乃花親方は悠々と役員室から出て来た。殺到した報道陣に「お客さんがいるから。ぶつかっちゃうから」と両手を挙げて制すと、会談の内容は何も語らず巡業部室へと戻った。

 巡業部長として冬巡業を任せるかも問題。春日野部長は「まだそこまでいってないよ。迅速に(調査などの対応を)やらないといけないと、前から言っているでしょ」と不快感を示す。今後も協力を要請していくというが、協会員として真相究明を阻む貴乃花親方の行為は許されない。

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