稀勢の里、休場ピンチ…逸ノ城に寄り切られ力なく4敗目

 「大相撲九州場所・8日目」(19日、福岡国際センター)

 横綱稀勢の里は逸ノ城に寄り切られ、今場所四つ目の金星配給で4敗目。9日目以降休場の可能性も出てきた。休場すれば4場所連続となる。横綱白鵬は北勝富士を寄り切りで退け、初日から8連勝で勝ち越しを決めた。通算4個目の金星を獲得した逸ノ城のほか、荒鷲、隠岐の海の平幕3人が1敗で白鵬を追う。

 力なく土俵を割った稀勢の里が、途方に暮れたように両手を腰に当てて立ち尽くし、首をひねった。逸ノ城になすすべなく寄り切られて4敗目。3場所連続休場からの復活を目指す場所で、自己最多を更新する今場所4個目の金星配給ともがき続けている。

 過去8勝3敗だった206キロの巨漢との立ち合いだけで、勝負は決まってしまった。あっさり突き放されると、一気に土俵際。もろ差しを許し、棒立ちになる惨敗だった。支度部屋では、受けてしまったかと問われて「あ~」とため息ともつかない声を上げた後、か細く「そうっすね」。後は言葉が出てこなかった。

 朝、横綱として迎える初めての九州の土俵を全うする覚悟をにじませていた。稽古後は来客に体調を心配されても「まあ、まあ、まあ」と笑顔で対応。寒風の中、浴衣を羽織っただけで報道陣の前に現れた。「まあ、ここから。初日と思ってやるだけ。きょうからという気持ちしかない」。決意とは裏腹、白星を積み直す覚悟も空回りするばかりだった。

 夏場所は4敗目、名古屋場所は3敗目を喫した翌日に途中休場した。星取りの上では休場待ったなし。花道でさがりをたたき付けようとするなど、むき出しにしてきた闘志で開き直れるだろうか。

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