宮原知子、石川佳純から五輪の“極意”伝授された「勝つこと狙いすぎはダメ」
「フィギュアスケート・NHK杯」(12日、大阪市中央体育館)
日本選手5人が大会から一夜明けた感想を語った。左股関節の疲労骨折の影響などで11カ月ぶりに実戦に復帰し、5位となった宮原知子(19)=関大=は「体より気持ちはずっと元気。思ったよりも疲れていない」と笑顔を見せた。
今後の課題には、ミスがあった「ジャンプをもっと戻さないと」と掲げた一方で「自分のペースで焦らず、最終的には全日本選手権(12月、東京)に合わせたい」と焦る気持ちを封印。「NHK杯へ来られたのは計画より少し早めの仕上がり。このままうまくいけば計画どおりにいくんじゃないかな」と十分な手応えを得た様子だ。平昌五輪2枠をかけた戦いでは「SPは70点、フリーは140点くらいは必要だと思う。自己ベスト(218・33点)を超えられるようにしたい」と目標も掲げた。
リハビリ中には新たな出会いもあった。表彰式などで面識があった卓球世界選手権混合ダブルス金メダルの石川佳純(24)=全農=と国立スポーツ科学センターで何度か会い、意気投合。先月は食事をともにした。
「オリンピックの話やリオ五輪はどんな感じだったかも聞いた。どの話もすごく興味深かった」。また「勝つことを狙いすぎると力みすぎてダメだとおっしゃった。フィギュアにも通じる話。自分らしい演技をするのが一番」と先輩から勝負の極意も聞き、自身の五輪への思いもさらに強まった。
次戦はスケートアメリカ(11月24~26日、レークプラシッド)。焦らず急がす、自分らしく、夢の舞台へ階段を上っていく。