羽生結弦 五輪連覇へ“世界最高”発進!4回転ループ回避も自らの記録を1・77更新

 「フィギュアスケート・オータムクラシック」(22日、カナダ・モントリオール)

 2014年ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(22)=ANA=が今季初戦の男子ショートプログラム(SP)で、自身の持つ世界歴代最高得点を更新する112・72点をマークして首位発進した。右膝の違和感から4回転ループを回避した構成で臨んだが、それを全く感じさせない熱演を見せた。2位はハビエル・フェルナンデス(スペイン)で101・20点。村上大介(26)=陽進堂=は70・09点で7位と出遅れた。

 聞き慣れたピアノのはかなげな旋律に乗った羽生が、今季初戦を華麗に滑り出した。右膝に違和感を抱え、武器の4回転ループを回避した構成で、自らの持つ大記録を1・77点も塗り替えてみせた。

 「ミスなく、質としても納得できるようないい演技でSPを終えられた」。世界最高得点を更新したにもかかわらず、羽生はまるで当然かのように淡々と振り返った。

 舞ったのは2季ぶりのショパン「バラード第1番」。約1年9カ月前に世界最高得点を出したナンバーだ。冒頭の4回転ループから変更したサルコーが、また美しかった。続く基礎点が1・1倍の後半のトリプルアクセルを含め、ジャッジ7人全員がGOE(出来栄え点)満点の3をズラリと並べた。

 新境地はくるっとターンしてから入った最後の4回転トーループ-3回転トーループ。試合では初めて後半の4回転を成功し、満点に近い加点で18・86点を稼いだ。着氷を決めると両手をパッと広げてアピール。オーサー・コーチは「観客の指揮者であり、ジャッジの指揮者でもあるようだった。すごい支配力」と褒めたたえた。

 表現力を示す演技点5項目は10点満点中すべて9点台後半。異次元な数字を並べながらも羽生は「初戦だし」とサラリと言ってのけた。「これをベースにここから戦っていかないといけない」。これがマックスだなどと考えてはいない。

 今回回避した4回転ループはサルコーよりも1・5点技の基礎点が高い。また以前も使用してきた曲とはいえ、ここから滑り込み、完成度はさらに高まっていくはずだ。「やっていて心地いい」と羽生。自らの心をも癒やす最高のプログラムとともに、勝負の平昌五輪シーズンで最高のスタートを切った。

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