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世界新の羽生結弦 旋律と一体 ライバルたちに示した“完成度”という名の宝刀

気迫の表情で男子SPの演技を終える羽生結弦。自身が持つ世界歴代最高得点を更新した=モントリオール(共同)
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 「フィギュアスケート・オータムクラシック」(22日、カナダ、モントリオール)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、今季初戦に臨んだ平昌五輪で66年ぶりとなる連覇を狙うソチ五輪金メダリストの羽生結弦(22)=ANA=は、完ぺきな演技でいきなり世界最高得点を更新する112・72点をマークし、首位発進を決めた。

 前週のUSインターナショナルで四大陸王者のネーサン・チェン(米国)が4回転ループを決め、アクセルを除く5種類の4回転ジャンパーとなり、ロンバルディア杯では世界選手権銀メダリストの宇野昌磨(トヨタ自動車)が4種類目となる4回転サルコーを成功。平昌五輪に向けて、“真四回転時代”が激化の兆しを見せた中で、王者はまず“完成度”という武器であっさりと対抗してみせた。

 ジャンプの面では、右ひざに軽度の違和感のある中、負担の掛かる4回転ループを回避。予定よりも難度を落としたが、流れのある着氷を決めた冒頭の4回転サルコーで出来栄え点(GOE)で満点の3点の加点を引き出すと、後半のトリプルアクセルもGOEは満点の3点。最後の4回転トーループ-3回転トーループも2・8点のGOEで、ほぼ完ぺきといえる内容だった。大会は違うが、羽生がSPの3つのジャンプで得たGOEの合計は8・8点。これはロンバルディアの宇野の4・96点、USインターナショナルのチェンの1・24点を大きく上回った。

 また、表現面を評価する5項目の演技構成点(各10点満点)では、パフォーマンス、構成での9・8点を筆頭に、曲の解釈でも9・75点などすべて異次元の9点台後半をマークした。2季ぶりに使用したSP、ショパン作曲の「バラード第1番」をまさに体現したような疾走感溢れる滑りに、日本スケート連盟の小林芳子強化部長は「ステップなんてピアノの旋律そのもの。本当に素晴らしいと思った」と、舌を巻いた。

 新世代が虎視眈々と頂点を狙ってくる中で、王者の壁の高さを示した今季初戦のSPとなった。

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