豪栄道10連勝 2度目の優勝見えてきた 難敵・御嶽海を寄り切る

 「大相撲秋場所・11日目」(20日、両国国技館)

 大関豪栄道が関脇御嶽海を寄り切り、全勝優勝した昨年秋場所以来の10勝目を挙げ、単独トップを守った。2敗だった平幕千代大龍が敗れたため、後続とは2差がつき、早ければ13日目にも3差をつけて2度目の優勝が決まる可能性が出てきた。3敗は千代大龍、貴ノ岩、朝乃山の平幕3人。

 取組前に唯一の2敗まで消える追い風。勢いの止まらない浪速の大関、豪栄道がVへの流れを逃さず乗った。難敵の御嶽海を完ぺきに仕留めた。

 立ち合い、狙い通りの左上手の右前みつ。頭をつけ、下から攻め上げて一気に寄り切った。「しっかり見て、懐に入られないように。いい間合いでした。しっかり食いつくというか引きつけた」と、会心の相撲に満足顔だ。

 崩れぬ前傾姿勢から鋭い出足の攻め。全勝で初優勝を果たした昨年の秋場所とだぶる。「去年の感覚は忘れた。過去は気にしない」と言うが「体は動いている」と自信満々だ。

 2日目から10連勝し、2差をつけて単独トップ。このまま1敗を守り、後続と3差に広がれば13日目にも2度目の優勝が決まる。昨年の歓喜から1年、右足首などの故障もあり、今場所もかど番で迎えた。苦しい時期、「いろんな人が喜んでくれる。また優勝したい」の思いが支えだった。

 若いころは「飲んだら(午前)3時、4時」の豪快男。30歳前からは場所中は一切、酒を口にしない。「あと何十年も(相撲を)取るわけじゃない」と体調面から見直した。

 同級生の栃煌山が場所前に結婚し、子供も誕生したが、自身は「ないよ」と、まだ縁がない。リラックス方法は自宅で風呂に入ることに加え、今夏は昆虫のクワガタを飼育した。「みんなやってるんちゃうの!?」と少年のように目を輝かせる。オンとオフ、31歳になり、切り替えのうまさが土俵の集中力につながっている。

 3横綱・2大関不在の異常事態場所で、一人横綱の日馬富士も4敗と豪栄道が“最後のとりで”。「自分の相撲を取るだけ。しっかり勝ちにいく」と、協会の看板としての使命を果たす。

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