大相撲の小結栃煌山（３０）＝春日野＝が２８日、両国国技館で会見し、６月１９日に山本せりさん（３０）＝滋賀県大津市出身、会社員＝と結婚していたことを発表した。夫人は第１子を妊娠しており、出産予定日は秋場所（９月１０日初日、両国国技館）中の９月１２日。披露宴の予定は未定。

　知人の紹介で４年前に知り合い、３年前に交際に発展した。「明るいし、一緒にいて落ち着くし楽しい気分になる」と次第に結婚を意識した。「順番は逆になったけど、子供ができたのがきっかけ。（プロポーズは）本当に普通ですよ」と、名古屋場所前に婚姻届けを提出した。

　三役も２４場所務め、優勝争いにも絡む大関候補もこの１年は低迷。肩の脱臼、足の故障など苦しい時期に愛する人が支えになった。「近くにいてもらった。ケガして成績が悪いとき、本当に頑張りたいと思った。ご飯を作ってくれたり、本当にいい娘だと思った」。

　結婚効果で先場所１２勝を挙げ、秋場所は小結として１年ぶり三役に返り咲いた。愛妻、生まれてくる子供が発奮材料。「もっと幸せになれるようにもっと番付を上げたい」と誓った。夫人は実家で出産準備のため会見に来られなかったが、２ショット写真を手にデレデレ。「一目ぼれですよ、もちろん」と、笑顔満開だった。

　会見には師匠の春日野親方（元関脇栃乃和歌）も同席。「（３月の）大阪場所で『結婚したい好きな子がいる』と報告受けた。（妊娠は）順番が逆だな、と思ったけど、それもありかな、と。２人でと言うところ、３人で頑張っていかないと」と、祝福した。

　一家の大黒柱の先輩としては「俺も子供の記憶に残るまでやろうと思ってやったけど、５、６歳じゃ記憶に残っていない。後で見た方がいいのでビデオで撮っておくように」と珍アドバイスを送っていた。