村沢Vで五輪「マラソン代表選考会」出場権 箱根17人抜き男、故障乗り越えた

 「北海道マラソン」(27日、札幌市大通公園発着)

 20年東京五輪のマラソン代表選考会の出場権獲得に直結する「グランドチャンピオンシップ(GC)シリーズ」の初戦が行われ、男子は村沢明伸(26)=日清食品グループ=が2時間14分48秒で、女子は前田穂南(21)=天満屋=が2時間28分48秒で優勝した。タイムの条件も満たし、男子、女子でそれぞれ最初の出場権を獲得。東京五輪マラソン代表選考会は19年9月以降に開催される。

 東京五輪へのスタートラインとなる北の大地を万感の思いで駆け抜けた。村沢が自身2度目のマラソンで初優勝。一番乗りで五輪代表選考への切符を手にし「ゴールしたんだなという気がする。これでマラソンのスタートラインに立てた」と重みをかみしめた。

 東海大2年時には箱根駅伝の2区で17人抜きを果たしたが、4年時に左アキレス腱を痛めた。実業団に進んだ後も故障との戦いを余儀なくされた。佐久長聖高の先輩、佐藤悠基や後輩の大迫傑が五輪や世界選手権に出場。もどかしさから、目先の結果を追い求めては故障を繰り返す悪循環に陥った。

 転機はリオ五輪の代表を逃した昨夏。所属先の白水昭興総監督に「東京五輪でメダルを取りたい」と直訴した。初マラソンだった3月のびわ湖毎日は35キロ過ぎから大失速。ゴール後は救急車で運ばれたが、その日の夜に北海道への挑戦を決めていた。

 「陸上を始めた時からメダルを取りたいと思っていた」。東京五輪へ、逸材が第一歩を踏み出した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス