29歳香川 遅咲き涙の“金”「長かった」 次は五輪目指す

 空手の組手男子84キロ超級で金メダルを獲得した香川幸允
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 「空手・国際総合大会ワールドゲームズ」(26日、ウロツワフ)

 20年東京五輪の追加種目に決まった空手の組手で、男子84キロ超級の香川幸允(29)=テアトルアカデミー=が初出場で金メダルを獲得した。女子68キロ超級の植草歩(25)=高栄警備保障=は4年前のカリ(コロンビア)大会に続く2連覇を達成した。男子84キロ級の荒賀龍太郎(荒賀道場)は銀メダル、女子68キロ級の染谷香予(テアトルアカデミー)は銅メダルで、ともに2連覇はならなかった。

 額から滴り落ちる汗に、うれし涙がまじった。空手の組手男子84キロ超級で金メダルに輝いた29歳の香川は「長かった。やっと、やっと取れた」と達成感に浸った。長年にわたって日本が海外勢の後塵(こうじん)を拝し、自身も世界選手権で惨敗してきた最重量級。遅咲きの男が、競技発祥国のプライドを取り戻した。

 強豪イラン選手との決勝は粘りが光った。残り2分を切って2-3とリードを許したが、ここから突き技でポイントを連取してひっくり返した。優勝の瞬間、感情を爆発させる外国選手が目立つ中、静かに喜びをかみしめた。「相撲の横綱と一緒。空手は(敗者に敬意を払う)武道だから」と畳の上での胸中を明かした。

 父は世界空手連盟の技術委員を務める師範だが、競技を始めたのは学法福島高に入った15歳と遅い。中学まではバスケットボールに打ち込んだという192センチ、115キロの大器。「空手人生を懸けて東京五輪に臨む。チャンピオンとしての誇りを持って活躍したい」と力強く宣言した。

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