「大相撲名古屋場所・１２日目」（２０日、愛知県体育館）

　元関脇で東幕下２８枚目の豊ノ島（３４）＝時津風＝が鳰の湖（山響）を寄り切って４勝目（２敗）を挙げ２場所ぶりに勝ち越した。下から突き上げて起こすと体を合わせ一気の寄り。最後は体ごと持たれ込むように倒れた。

　「何としても勝ち越したかった。うれしいのと（安どと）半分ずつ。気持ちでしょうねあんな形で倒れ込んで。普通に寄ればいいのに。必死ですよ。必死のパッチですよ」と、心情を吐露した。

　昨年の名古屋場所前に左アキレス鍵を断裂。２場所連続休場し十両も陥落した。故障の影響で満足いく稽古が積めず、２場所負け越し、幕下５場所目。目標を今年中の十両復帰に置き、番付を少しでも上げたいところ。

　「あと一番、勝つと負けるでは全然違う。何とか勝って２年ぶり名古屋をいい形で締めたい」と気合を入れた。