錦織、8強!第1セット、0-6からの大逆転 四大大会、日本勢最多7勝目
「テニス・全仏オープン」(5日、パリ)
シングルス4回戦の男子で世界ランク9位の第8シード、錦織圭(27)=日清食品=は世界37位のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)に0-6、6-4、6-4、6-0で逆転勝ちし、2年ぶり2度目のベスト8進出を果たした。四大大会で7度目の8強入りとなり、男子の故佐藤次郎と女子の伊達公子(エステティックTBC)の6度を抜いて日本勢単独最多となった。準々決勝では世界ランク1位で第1シードのアンディ・マリー(英国)と対戦する。
今大会の錦織には紙一重の戦いをものにする底力がある。「少しでも深く返そうとしていたら、ちょっとずつボールがラケットに乗る感覚が戻ってきて、苦しい体勢からも深く返球できた」。全仏で自己最高に並ぶベスト8をたぐり寄せた。
第1セットは腰を入れた強いショットが打てずに0-6で落とした。「相手は球が重く、出だしからいいプレーだった」。思い描いたショットが決まらず、ラケットをコートにたたきつけそうになりながらもぐっとこらえた。
ラリーに粘りが見え始めた第2セットから流れは変わった。頼みの綱のバックハンドが決まりだし、第3セットの第7ゲームはベルダスコのスマッシュをバックハンドでクロスに沈めるスーパープレーも見せてブレーク。相手の戦意を徐々に奪い、第4セットは6-0だった。
次戦の相手は第1シードのA・マリー。「またタフな試合になるだろうが、自信もある」と頼もしい言葉で観客を喜ばせた。