高安悔し1敗…ついに快進撃10で止まる 大関取りは来場所以降に
「大相撲春場所・11日目」(22日、エディオンアリーナ大阪)
快進撃の高安が止まった。踏み込んできた鶴竜に立ち遅れ、突かれて右上手を取られた。半身で耐えながら左下手の投げは不発。最後は出し投げを食らい土俵から一回転。結びの一番を待つ稀勢の里の前に転がり落ちた。
自身最長だった初日からの連勝は10でストップ。土俵下では険しい顔で天を仰いだ。支度部屋では質問が飛んだが、すべて無言。悔しさをあらわにした。
ただ横綱に負けて不満いっぱいなのは今場所、自身の成長を実感してるからこそ。場所前から「優勝する」と自らに、プレッシャーをかけてきた。この日の朝稽古でも「悔いの残らない相撲を取る。自分を信じている」と、勝つ気満々だった。
優勝争いは1敗に後退。全勝優勝なら今場所後の大関昇進が話題になる可能性もあったが、二所ノ関審判部部長(元大関若嶋津)は「もう少し前に出ないとな。1敗しちゃったか。(大関とりは)来場所につながった」と話し、大関とりは夏場所になることを明言した。逆転優勝へ、大関へ、1勝でも多く積み重ねることが大事になる。