田児号泣&桃田憔悴 違法賭博を謝罪

 違法カジノ店で賭博行為をしたバドミントン男子の日本のエース桃田賢斗(21)と、12年のロンドン五輪代表の田児賢一(26)=ともにNTT東日本=が8日、都内で謝罪会見を行った。常習的に賭博を行っていた田児が桃田や他の選手を誘った実態が明らかになった。負け金額は田児が約1000万円で、桃田が約50万円。田児はリオデジャネイロ五輪出場が絶望的となった桃田について号泣しながら「もう一度、チャンスを与えてやってほしい」と訴えた。

 派手な髪形や、アクセサリーがトレードマークだった桃田は、田児とともに前日に髪を黒く染め直し、スーツ姿で会見に臨んだ。リオ五輪まで4カ月と迫った中で、メダル有力候補による前代未聞の不祥事。桃田は「応援してくれた方々を裏切ることになり、本当に深く反省してます」と謝罪。田児も「全責任は自分にあります」と、頭を下げた。

 NTT東日本の事情聴取によると、主導役となったのは田児だった。14年10月、食事の帰りに勧誘され、東京都墨田区内の違法カジノ店に入った。賭博行為を行い、その後、月10回程度訪れるほどの常習者となった。桃田は田児に誘われ、同時期から計6回程度、賭博行為に及んだ。2人とも一度に数万円から数十万円を賭けていた。桃田は15年1月以降は「バドミントンに集中したい」と足を洗ったが、当時について「ギャンブルに興味があった。好奇心や少し楽しんでいる自分もいた」と説明した。

 墨田区の店は昨年3月に摘発されて閉店したが、田児は同5月から今年1月にかけて横浜市内の違法カジノ店にも通っており、部内の仲間への借金が一時期は1150万円あった。現在も500万円の借金が残っているという。店ではバカラ賭博を行い、負け金額の総額は田児が1000万円、桃田が50万円。また、両選手以外にも田児の誘いで現役選手4人、OB2人が違法賭博をしていた。

 ともに反社会的勢力の人物との関係は否定したが、今後、2人には会社や日本協会から厳しい処分が下るとみられる。特に主導役となった田児は、会社を解雇、選手として協会から永久追放にあたる除名処分が下る可能性がある。また、リオ五輪出場が絶望的な桃田も年単位の出勤停止や減給、選手としての期限付きの登録抹消などの処分が考えられる。

 桃田は今後の選手生活について「どうなるか分からない。(20年東京五輪の)4年後なんか全く見えない」と、憔悴(しょうすい)した様子で話した。後輩を巻き込んだ田児は号泣しながら「自分はバドミントンをできなくなってもいいという覚悟はしている。桃田にはもう一度チャンスを与えてやってほしい」と訴えた。

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