北島5連続五輪へ全体1位で決勝へ

 「競泳日本選手権・リオデジャネイロ五輪代表選考会」(4日、辰巳国際水泳場)

 4年に1度の特別な空気が、この男に力を与えるのか。男子100メートル平泳ぎ準決勝は、5大会連続の五輪を目指す北島康介(33)=日本コカ・コーラ=が、ただ一人1分を切る貫録の泳ぎを見せ、全体1位で決勝に進出した。

 「久々の59秒台。やってきたことが報われている」。33歳のベテランは準決勝で、13年世界選手権以来、約3年ぶりの1分切りとなる59秒62をマーク。派遣標準記録を0秒01上回った。

 決勝で再び派遣標準記録を突破して2位以内に入れば五輪出場が決まる。ただ、04年アテネ、08年北京両五輪2冠の男が見据えるのは自らの限界だ。「自己ベスト(58秒90)を。もう一度、それを目指したい」と、自身の持つ日本記録更新に照準を定めた。

 最後の夢舞台への挑戦。決勝に向け「やるしかないよね。それだけっす」と、らしさ全開で意気込んだ北島。日本が誇る“五輪の申し子”が、水泳人生を懸けた勝負に出る。

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