沙羅対応力バッチリ 圧冠の7連勝

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子」(31日、オーベルストドルフ)

 高梨沙羅(19)=クラレ=が102・5メートル、97メートルを飛び、2回ともトップの合計271・2点で今季8勝目、通算38勝目を挙げた。W杯7連勝で、2013~14年シーズン以来の自己最多記録に並んだ。昨季個人総合女王のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が2位。勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)は7位、伊藤有希(土屋ホーム)は8位に入り、岩渕香里(松本大)は14位だった。

 悪天候で、さらに強さが際立った。雨に加え、2回とも追い風を受けながら、高梨はいずれもトップの得点で完勝。「冬に雨で飛んだことがなかった。自分をコントロールして飛べたのは良かった」と満足感のある内容で、連勝を自己最多に並ぶ7に伸ばした。

 1回目は102・5メートルで首位に立ち、2回目も97メートルでまとめた。光ったのは対応力の高さだ。「雨で助走路の滑りが重くなる。いち早く自分のいい助走姿勢に持ってこないと、つんのめってしまう」。攻略のイメージを描き、着実に実行した。

 この日、試合前の練習飛躍を控えた。「道具がぬれるのが嫌だったから。スーツを一度ぬらすと乾くのに時間がかかる。ブーツも中まで水が染みると重さが変わってしまう」と細心の注意を払った。その判断ができるのも「昨日の試合の時に感覚をつかめた」と、ジャンプ台への対応に自信があったから。精神的余裕が繊細さを生み、勝利の確率をさらに高めた。

 向かうところ敵なしで、次は今季唯一のラージヒルとなる4日のW杯オスロ大会で8連勝を狙う。「ラージでもやることは同じ。楽しく飛べればいい」と笑みを浮かべた。

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