萩野、右肘手術乗り越え2種目制す

 「水泳・東京スイミングセンター招待公認記録会」(20日、東京スイミングセンター)

 6月に右肘を骨折しリハビリを続けていた、ロンドン五輪男子400メートル個人メドレー銅メダリストの萩野公介(21)=東洋大=が5カ月ぶりに実戦復帰した。400メートル自由形は3分51秒17で、同100メートル自由形も50秒82で制した。男子100メートル平泳ぎは、北島康介(33)=日本コカ・コーラ=が1分1秒95で1位。女子100メートル平泳ぎは渡部香生子(JSS立石)が1分8秒38で1位。同100メートルバタフライは星奈津美(ミズノ)が59秒58でトップだった。

 日本競泳界のエースが、ついに勝負の舞台に帰ってきた。5カ月ぶりのレース2つを貫禄で勝利。「リハビリをずっとしてきて不安もあったけど、レースをするごとに『こんな感じだったな』と、楽しさを徐々に感じることができた」。まず口をついたのは泳げる喜びだった。

 最後のレースは6月の欧州グランプリ。直後のフランス合宿中に自転車で転倒し、右肘を骨折し全治2カ月と診断され、8月の世界選手権出場を断念した。ライバルが活躍する中、黙々と一人でリハビリを続けてきた。

 久々のレースを前に「なんとかタイムを出さなくちゃ」と、焦る気持ちを抑えきれなかったが、所属チームの監督でもある平井伯昌競泳委員長から「考えすぎだ」と諭された。「そういうのはやめて今できるレースをして自分の力を試せ!!」。復帰戦でのタイムは平凡だったが「背伸びしても意味ない」と泳ぎ自体を楽しめた。

 この日は大先輩の北島も1位に立った。「五輪前年で、みんな状態を上げてきている。自分も波に乗って、今までやってきたことが間違いじゃないと五輪で証明したい」。まずは代表選考会となる来年4月の日本選手権に照準を合わせ、完全復活を目指す。

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