日本、大金星!V候補の南アに逆転勝利

 「ラグビーW杯1次リーグB組、日本34-32南アフリカ」(19日、ブライトン)

 海外メディアが「世紀の大番狂わせ」と報じた「ジャパンの大金星」に列島が沸いた。日本は、過去2度優勝の南アフリカに34-32で逆転勝ちする歴史的快挙を達成した。W杯で2引き分けを挟んで16連敗を喫しており、第2回大会以来、24年ぶりの通算2勝目。

 日本は前半を10-12で折り返し、29-32の終了直前、PGを選択せず、カーン・ヘスケス(30)が劇的な逆転トライを挙げた。

 世界中の誰が、この結果を予想しただろうか。番狂わせの起きる確率が極めて低い種目で、桜のジャージーが歴史に残る快挙、奇跡を成し遂げた。

 29-32の後半ロスタイム。反則を得ると、リーチ主将はPGで同点を狙わず、スクラムを選択した。右へ展開し、最後は左の大外へ、残り2分で交代出場したヘスケスが飛び込み、トライ。34-32で逆転勝ち。W杯通算25勝4敗で優勝2回の南アフリカを、過去1勝、W杯で最も小柄な日本が打ち負かした。

 リーチ主将は「勝つために来たので、同点じゃなくトライを取りにいった。相手FWがシンビン(反則による一時的退出処分)で1人少なかったし、FWも押せる自信があった」と胸を張った。

 ニュージーランド出身のヘスケスも興奮を隠せなかった。パートナーのカーラさんは、女子7人制NZ代表のスター選手だ。「彼女には『最初のボールタッチでいいプレーをしよう』と助言されたんだ。でも、最初のボールタッチでこんなトライを決められるなんて、信じられない」と早口でまくし立てた。

 FBの五郎丸も快挙の原動力となった。「日本が最初の20分でいい戦いをすれば、観客はみんな日本の味方になる。エディー(ジョーンズHC)が言った通りになりました」

 先制PGを含む正確なキックで南アを射程にとらえ続けた。22-29の後半28分には立川、小野、松島がつないだボールをがっちりつかみ、インゴールへ飛び込んだ。キック9本中7本に成功、24得点を挙げた。

 3年前のチーム始動から、連日3度、4度の練習を重ね、肉体強化と走力強化にエネルギーを注いできた。練習の積み重ねはウソをつかない。これは奇跡か、必然かと問われた五郎丸はきっぱりと答えた。「必然です。ラグビーに奇跡なんてありません」-。

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