バブリンカ 全仏初V「信じられない」

 「全仏オープンテニス」(7日、パリ)

 男子シングルス決勝で第8シードのスタン・バブリンカ(30)=スイス=が、第1シードのノバク・ジョコビッチ(28)=セルビア=に4-6、6-4、6-3、6-4で逆転勝ちし、初優勝した。バブリンカの四大大会での優勝は2014年の全豪オープンに続いて2度目。優勝賞金180万ユーロ(約2億5千万円)を獲得した。

 四大大会9勝目を狙ったジョコビッチは全仏で2年連続3度目の準優勝に終わり、男子で史上8人目の四大大会全制覇は持ち越しとなった。

 現役最強のオールラウンダーをバブリンカが打ち破った。過去の対戦で3勝17敗とリードされていたジョコビッチに大一番で借りを返した。「決勝で彼と戦うのは最大のチャレンジだった。まだ信じられない」と感慨に浸った。

 “代名詞”と言われる片手打ちのバックハンドに比べ、弱点とされていたフォアハンドが威力を発揮した。第3セット、3-2で迎えた相手サーブの第6ゲームを奪う過程でも、フォアのストレートが抜け出すきっかけになった。60本あった決定打のうち、ストローク戦でのフォアは24本。連勝が28で止まったジョコビッチは「多彩なバックに加え、今やフォアも武器になっている」と脱帽した。

 昨年の1回戦敗退からはい上がった王者は「世界の強豪に勝つ準備はできている。さらに大きな一歩を踏み出したい」と意欲をかき立てた。

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