中小ベラの数釣り

 【My リポート・細田雄治、森田昌宏】茨城県龍ケ崎市・西谷田川

 関東のヘラブナ釣りにおける「昔と今」。両者を比べて歴然としているのは、ハリ掛かりしてくるサイズの違いだろう。昔は手のひらから8寸級がアベレージ。佐原水郷や印旛、手賀水系などに通ったオールドファンなら尺上(しゃっかみ)を釣ったときのうれしさを今でも覚えているに違いない。

 希少な中小ベラの数釣りならココ!

 それが現在は全くの逆。ブルーギルやバスなどの外来魚の影響か、あるいはカワウなどの食害か、小さいサイズのヘラブナには、なかなかお目にかかれなくなっている。そんな中で唯一ともいうべき、中小ベラの数釣りを体験できるのが牛久沼水系・西谷田川(にしやたがわ)だ。

 この釣り場は春の乗っ込みが最盛期。それ以降は一服状態となるのだが、稲刈りが終わった頃から再び人気が上昇する。そして、そのときに活躍してくれるのが、生後半年ほどのミニベラを筆頭に、せいぜい20センチまでのヘラブナたちだ。

 しかし、どうしてこの水域では小ベラが繁殖するのか…。機会あるごとに地元の皆さんに話を聞いて回るのだが、理由は分からずじまいのままでいる。先週、そんな西谷田川に足を向けてみた。この日は午前中に土浦周辺でオデコを食らい、そのまま帰るのもむなしいので当釣り場へ転戦。まずは上大橋周辺から状況を探る。

 すると、釣り人は2~3人いたものの釣果なし。しかし、その約1キロほど下流・上岩崎橋付近には10人ほどが並んでいて、それぞれに竿を絞っていた。この日は曇り空で車載の気温計は7度を示す。昼を過ぎ、しかもこの寒さの中で釣れているのだから、相当数のヘラブナが集まっているに違いない。

 試しにエサを打ってみる。竿は12尺で水深は1メートルほど。すると10分もたたないうちにグルテンエサを食ってきて2時間ほどで12~20センチのヘラブナが12匹。今季も西谷田川の中小ベラは健在だった。地元の人によれば、昨季は2月になるとほとんど釣れなくなったとのことで、数釣りをしたい人はお早めに。

 ▽問い合わせ=牛久沼漁協TEL029・878・3001。▽入漁料=1日400円、現場売り600円。

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