重厚長大美形ヘラ

 【My リポート・夏木盛太、森田昌宏】房総・高滝湖

 寒冷前線が大きな顔をし始め、新ベラの放流のない山上湖のヘラブナ釣りは、厳しさを増している。しかし、まだ期待が持てる所もある。千葉県市原市郊外の高滝湖(たかたきこ)だ。渓谷の養老川が源のダム湖。完成は1990(平成2)年。釣りのメインはバスとワカサギ。同じフナ族でも半ベラ、マブナが多く、ヘラは多くみても2割程度でしかない。

 2割の重厚長大美形ヘラに病みつき!!

 ただ「2」の迫力は半端ではなく、一度体験すると「病みつきに…」と言われるほど。重厚長大の美形ばかりなのだ。立冬になっても釣果が出る理由は、水深。水面積は県内一だが、ダム湖には珍しく最深部でも5メートルと浅い。このため水温が上がるのが早い。また房総は紅葉狩りが12月初旬まで続くことでも分かるように温暖ときている。

 試釣は前週末、午前7時過ぎ加茂下橋下の貸舟店から出舟、高東橋をくぐって不入(ふにゅう)ワンドの北岸に舟留めする。気候は予想と違い小春日和。竿18尺でタチ約4メートル。仕掛けは湖の標準(道糸白の1・5号、ハリス0・8号、ハリ7と8号)で、エサはマッシュ中心のグルテンとバラケ。

 しかし結果は、釣果なし。15時過ぎまで粘ったが、陽気のせいか半ベラなどの外道がやたら元気がいい。タナを上げ下げ、場所替えも考えたがヘラのモジリはあり、ウキも動くのでできないまま終わってしまう。

 だが、オデコでも失望感はない。ハードルの高い釣り場。1発にかける緊張感には、得がたいものがあるからだ。過去5年間でこの時季(12月上旬まで)9回釣行しているが、オデコを食らったのは今回を入れて5回。2回弱に1回は1~4匹を記録している。季節の変わり目で、突出した野釣り場がない今、狙ってみる価値は十分ある。

 舟釣りでのポイントは前出の不入ワンドが特A。本湖は舟留めが難しい護岸のせいか、未開拓のポイントが多い。アンカーを持ち込めばマイ・ポイントができるかもしれない。陸(おか)は大和田橋下、沢又橋~小佐貫橋間の南岸など。前者は15尺以上の竿で、倒木などの吹きだまりを狙う。後者は魚が崖状で深場の対岸に集まるので18尺以上の長竿で攻める。

 〈ガイド〉入漁料=630円、舟代=2000円(釣り台、舟留め用ロープ必携)▽交通=小湊鉄道・高滝駅至近▽問い合わせ=観光組合TEL0436・98・1277。(注意・12月3日は『ワカサギ釣り大会』のため舟は貸し切り)

釣り情報最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス