良型ベラの穴場スポット
【Myリポート・細田雄治】千葉県 印旛捷水路
千葉県北西部に位置する印旛沼。江戸時代には20キロ平方メートル以上もあった水域も、干拓事業により半分ほどに縮小。現在の姿は北部・西部両沼に大別されるが、その両水域を直接つないでいるのが今回紹介する印旛捷水路(いんばしょうすいろ)だ。
蛇行した河川などを改修する際、直線的に造られた水路を総称して捷水路と呼ぶが、印旛沼干拓では北部・西部両沼を至近距離で結ぼうと幅約50メートルの水路が人工的に掘られた。それがここ捷水路であり、印旛沼水系の中では水深たっぷり、また、釣り場としては水通しがいいことが特徴になっている。
そんな印旛捷水路に出掛けたのは先週のこと。この春は3月中旬になっても寒い日が多く、印旛沼周辺の情報を仕入れても「浅場で釣れた」との話は皆無。そこで、水深がある当釣り場を選んだ次第。
朝7時に現地に到着すると、東橋近くの東岸に先着者が1人。2週間前に見て回った際にも釣り人の姿があったので、私も近くで竿を出すことにした。
竿は19尺。水深を測れば約3メートル。流れはほとんどないので、最初は通常の仕掛けを使った底釣りとし、バラケ&グルテンでエサ打ちを開始した。
風はわずかで、天気は快晴。ウキは大変見やすく、わずかな動きでも見逃さないはず。40分ほど寄せ打ちを繰り返すと、やがて待望の初アタリが出た。
その動きに合わせると竿先がプルプル。ハリ掛かりしたのは20センチほどのマブナだった。
この1匹が釣れてからは、2投に1回の割合でウキが動き、そのまた半分の割合でハリ掛かり。しかし、エサを食った主はマブナ、半ベラばかり。
昼までエサ打ちして約30匹をハリ掛かりさせたのだが、残念ながら本命としたヘラブナの型は見ることができなかった。
そこで、この日は釣りを諦めて情報収集に走ることに。同じ捷水路の西側、双子橋周辺は人が入っているもののヘラブナを釣った人は皆無。ならばと中央水路を経て鹿島川へと足を運んでみると…。
夕方近くになって国道296号、鹿島橋下流で40センチオーバーを取り込む姿を確認。例年、ここは乗っ込み期に良型ベラが釣れる場所としてよく知られるところ。次回の楽しみが見つかったところで帰路についた。
〈ガイド〉印旛沼漁業組合 TEL0476・26・9323
遊漁料=1日500円