香川・浜田 過酷な環境はチャンス…日本一へ導く! 中日から派遣
【香川・浜田智博投手】文=高田博史
9月15日、首位・香川に後期優勝へのマジック「2」がともる。いよいよカウントダウンが始まった。
香川が後期に挙げた「15」の勝ち試合のうち、浜田智博は12試合に登板している。7月に中日から育成派遣されて以降、クローザーとして勝利に大きく貢献している。
14年のドラフトで2位指名された左腕だ。昨年、左手中指腱を手術し、プロ3年目は育成選手となった。香川への派遣が決まり、実戦で結果を出そう。点を取られないことを目指そう。そう思っていた。
「(指は)痛みも違和感もないですし、普通に投げられてます。ストレートの感覚も、しっかりボールをたたけてる感じがあるので」
昨年までの最速144キロが146キロまで上がった。クローザーと言いながら、八回、九回とイニングをまたぐことが多い。登板した18試合中、13試合はイニングをまたいでマウンドに登っている。
「こっちに来て、2イニング投げることが多くて。そのなかで痛みもなく投げられてるのは良かったのかなあと思います。抑えという大事な部分で投げてるので、気持ちも入りますし。いい経験をさせてもらってると思います」
自分の意図した球をしっかり投げる。腕を振って変化球でストライクを取る。ワンバウンドにして空振りを奪う。それができているから結果につながっている。
アイランドリーグというところは、思っていた以上にハードな場所だった。
「来る前のイメージより環境は厳しいなと思いました。練習場所もないですし、移動もバスで夜中に帰ることも多い。想像以上に大変な場所だなと思いました」
しかし、この経験をチャンスと捉えている。何より投げる機会をたくさんもらった。実戦でしか覚えられないことがある。
「四国に行くと決まったときから優勝したいと思っていたので、結果を残したい。優勝はひとつの結果だと思う。優勝して次のステージにいければいいかな」
2イニングでも3イニングでも、いける準備はできている。無失点にこだわって、香川を日本一へ導く。