ヤクルトのドラ1奥川は「バケモノ」 マー君の元女房役が大絶賛する根拠とは

 今年最後のコラムということで1年を振り返ると、昨年春夏連覇をした大阪桐蔭が、今年は春夏ともに甲子園に出場できなかったですよね。昨年の夏の100回大会の盛り上がりを思うと、大会前には大阪桐蔭がいない中でどうなるかなと思っていましたが、杞憂(きゆう)に終わる熱い大会が続きました。

 春は東邦が、決勝で石川君がホームラン2本と完封という歴史的な記録を残し、平成最初に続く平成最後の王者に輝きました。夏は初優勝の履正社や、準優勝の星稜が奥川君中心に大会の目玉になったなと。いざ始まれば、必ず主役は現れるものやなというのを改めて感じましたね。

 この夏は大会48試合のうち40試合以上を甲子園で見させてもらいました。なのに、結果的に大会ナンバーワンじゃないかと言われた星稜-智弁和歌山戦の日に、仕事の都合で行けなかった運のなさ…。後で録画を見ましたが、奥川君のすごさが凝縮されてましたね。

 奥川君で言うと、先日、楽天からヤクルトに移籍する嶋さんのファンミーティングにゲストで呼んでいただいた時のことです。これからヤクルトで奥川君のボールを受けることもあると思うので、映像で見たことがあるのかを聞くと「彼はバケモノですよ」と言われたわけです。

 じゃあどこがバケモノやねんと思うじゃないですか。聞くと「甲子園に出るチームのエースはストレートだけでねじ伏せたり、困っても最後はストレートでいくところを、彼は困った時にとんでもないスライダーを投げる。あれはレベル高いですし、プロでも通用するんじゃないかな」と大絶賛でした。

 振り返ると、嶋さんの楽天の同期にはヤンキースの田中将大投手がいて、1年目からバッテリーを組んで2桁勝利。来年、嶋さんはヤクルト1年目なので奥川君と「同期入団」になりますよね。奥川君は田中投手に似ていると言われたり、目標の投手に挙げているところにも、巡り合わせを感じまして。

 高卒新人で2桁勝ったのは、平成では西武に復帰した松坂大輔投手、田中将大投手、阪神の藤浪晋太郎投手の3人だけ。時代は令和に変わりましたが、奥川君も2桁勝ってもおかしくないだけのピッチャーですよね。田中投手は2年夏で優勝を経験してますが、3年夏は準優勝。奥川君も最後の夏は準優勝と不思議な縁というか共通点もありますから。

 最後に、個人的に今年うれしかったことの1つが、近大の村西良太君のオリックス入団です。彼は津名高校の後輩ということもありますが、中学も高校も控えだったのが、大学で努力して、ドラフト3位指名でプロに行けたんです。夢がありますよね。

 彼を思うと、甲子園に出ていなくても、または控えの選手でも、4年後にすごい選手に成長する可能性もあるわけです。まだ知らないだけで素晴らしい選手は全国にゴロゴロいるでしょうし、そういった選手を球場に足を運んで発見したいなと。そんな来年の目標と共に、今年最後のコラムを締めくくらせてもらいます。1年間ありがとうございました!!

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 かみじょうたけし(本名・上条剛志)1977年12月31日生まれ。兵庫県淡路島出身。龍谷大卒。血液型A型。身長170cm、体重50kg。高校野球大好き芸人として知られる。趣味・特技は競輪予想、モノマネ。

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