広島・常広 ローテ&侍入りへ好発進 志願のBP登板でアピール成功!25球で安打性わずか1本
「広島春季キャンプ」(2日、日南)
限られたイスに向かって、上々の滑り出しを見せた。広島・常広羽也斗投手(23)が2日、今キャンプ初の打撃投手を務めて首脳陣へのアピールに成功。「ゾーンに入ったストレートは全部良かったかな」と納得顔だ。
佐藤啓、内田を相手に計25球を投げて安打性はわずか1本。打者に直球と分からせた上で詰まらせ、ファウルで押し込む場面も目立った。「強い球もたくさんあった。(キャンプまでに)やってきたことを出せたかなと思う」と収穫を得た。
全体メニューに組み込まれた打撃投手は、選手の希望制。第1クール2日目という早い段階から志願した意図には、常広なりの考えがある。「ブルペンで良かったとしても、その球が打たれる球かもしれない。打者相手に投げないと分からないことがあるので、早めに入った」。実戦に近い形の練習で自らの“現在地”を確認して、レベルアップにつなげている。
志願して登板した姿に、新井監督は「『今年、ローテーションをつかむぞ』という気持ちの表れじゃないでしょうか。チャンスをつかんでほしい」と右腕の自覚をくみ取り、背中を押した。
開幕ローテ争いに目を移すと大瀬良、床田、森下のローテ入りは確実。九里の移籍によって空いた1枠を含めると、事実上残り3枠になる。次はシート打撃の登板を予定し「打者を差し込む球を投げることがテーマになる」と常広。侍ジャパンの最終候補にもリストアップされている中、春の大目標へ、まい進していく。