広島・松山 V犠飛で1週間3度目の延長制す ヤクルト戦3連戦へ「勢い乗った」

 「DeNA3-4広島」(26日、横浜スタジアム)

 広島が延長戦の末、DeNAに競り勝った。3-3の延長十二回1死三塁で松山竜平外野手(36)が決勝の中犠飛を放った。3-2の九回に守護神の栗林が失点し同点とされた一戦。土壇場でベテランが大きな仕事を果たした。チームは引き分けを挟んで5連勝とし借金完済。佐々岡監督が節目の通算150勝を達成した。

 スタンドから大きな拍手を背中いっぱいに浴びた松山が表情を崩した。三塁側ベンチに戻ると、チームメートにヘルメットをたたかれるなど手荒い祝福を受ける。最終盤で訪れた勝負の分岐点。集中力を高めた36歳のアンパンマンが決勝の中犠飛を決めた。

 「自分らしい打撃ができたかな、久しぶりに。良かった。それしかないですね」

 3-3の延長十二回1死三塁で矢野に代わって出番が来た。2球連続でボール。続く1球は見逃しでストライクを取られた。3球を見て感じたのはタイミングのズレ。「もう少しゆったり、ゆったり、と思いながらね」。打席の中で修正し、最後は柔らかいスイングで外角スライダーをすくい上げ、中犠飛で決勝のランナーを生還させた。

 最終回の攻撃は、代打・羽月が右翼線へ二塁打を放ち、野間が確実に送りバントを決めた。チームメートが必死につないだ勝ち越しのバトン。決めないわけにはいかなかった。

 「正直、ありますよ」

 6月8日・楽天戦で2安打して以降、安打がない。結果が出ない日々が続き、焦る気持ちはある。それでも「何て言うんですかね、沈まないというか。一番難しいけど、そこは切りかえてやってきた」。打撃フォームは試行錯誤しながら以前のように右足を引いて構える形に戻した。安打ではなかったが、地道な積み重ねがこの日の決勝打を呼び込んだ。

 チームは阪神、DeNAと続いた6連戦を引き分けを挟んで5連勝で終えた。延長戦は3度あり、接戦を制しての連勝は勢いを加速させたに違いない。佐々岡監督は「この1週間はタフな試合が続いた中で頑張ってくれた」と頼もしいナインをたたえた。最大5あった借金の返済に成功し勝率は5割に復帰。2位・巨人とのゲーム差を1に縮めた。

 28日からは地元に戻りヤクルト3連戦に臨む。松山は「この2カードで勢いに乗ったと思う。このまま良い雰囲気でいきたい。(自分も)結果を出して引っ張っていけたら」と力を込めた。リーグ戦再開後の敵地では3連敗を喫した。上昇気流に乗ったチームがリベンジを果たす。

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