広島あぁ~っ!白星コロリン 中村奨サヨナラホーム突入直前まさか大転倒 死力ドロー
「広島3-3阪神」(23日、マツダスタジアム)
連夜の延長戦の末、今季3度目の引き分けに終わった。阪神戦3連勝まであと一歩だった。1点リードの九回に守護神・栗林良吏投手(25)がプロ2年目で初となる3連投。2死までこぎ着けたが、近本に同点打を打たれマツダスタジアムではプロ初となる救援失敗。それでもリリーフ陣が踏ん張り引き分けた。
延長十二回は相手守護神・岩崎を攻め、中村健の安打に2四球で2死満塁まで攻めるが菊池涼は左飛に倒れ今季3度目の引き分けに終わった。
栗林も人の子だった。1点リードの九回。守護神はプロ2年目で初となる3連投のマウンドに上がった。不慣れな状況にいつもとは何かが違った。先頭の梅野に追い込みながら二塁内野安打で出塁を許すと、中野犠打、島田空振り三振でなんとか2死二塁までこぎつけ近本。カウント2-2と追い込むが5球目のフォークは一、二塁間を破る同点の適時打。汗ビッショリの背番号20。これがマツダスタジアムでプロ初の救援失敗となった。
逃げ切っていれば六回から2イニングを無失点に抑えたドラフト2位・森(三菱重工West)がプロ初勝利。阪神戦は1988年以来、34年ぶりとなる10連勝だったがすべて夢と消えた。
21日・阪神戦でプロ入り以来初めてマツダスタジアムで失点したばかり。その際には「マウンドに上がる時は意識はしなかったですけど、1点取られた時に何かふと、マウンドで思ったというか、ああ初めて取られたなと思いました」と話したが、この時はリードは守り切った。22日も同点の九回を3人でピシャリと封じていただけに、まさかの失点となった。
それでも勝ち越しは許さなかった。今季9度目の延長戦に突入したが、矢崎-ターリー-藤井とつなぎ3イニングを無失点。これまで課題と言われたブルペン陣が意地を見せた試合にもなった。
勝ちきれなかったが、負けなかった。交流戦で最下位に沈み、リーグ戦再開となった首位・ヤクルトとの3連戦で3連敗。今季初の4位転落も経験したが、地元マツダスタジアムで2勝1分けと息を吹き返した。
24日からは横浜スタジアムに場所を移してここまで8勝1敗と好相性のDeNA3連戦が待つ。再浮上へ一気に加速する。