カープ・マクブルーム 全力堅首じゃ!5月絶好調男誓った「100%の力出し切る」
「阪神(雨天中止)広島」(12日、甲子園球場)
広島のライアン・マクブルーム内野手(30)が12日、2位・ヤクルトとの3連戦(マツダ)を前に「100%の力を出し切るだけ」と全力プレーでの首位堅守を誓った。5月に入って打率・368、3本塁打、9打点と調子を上げてきた助っ人がバットで追走を阻む。
雨には勝てない。中止決定をマクブルームは残念がった。
「もちろん、試合をやりたかった。野球をすることは自分の職業。毎晩、チームの勝ちに貢献したいと思っている」
うずうずする気持ちを抑えきれない。それもそのはず。鯉の季節を待っていたかのように、5月に入って9試合で38打数14安打、打率・368、3本塁打、9打点と一気に調子を上げてきた。1試合も無駄にしたくないのが本音だろう。
13日からは本拠地マツダスタジアムに戻って2位・ヤクルトとの3連戦が待つ。4連勝で再び上り詰めた首位の座。簡単に譲るつもりはない。
「どのチームと対戦しようが気持ちは変わらず、重要なシリーズがずっと続いていくと思っている。自分たちの野球をしっかりと実践する。あとは楽しく一生懸命プレーをし、カード勝ち越しを目指すだけ」
カード別成績ではヤクルト戦が打率・143と最も低い。だが、原、高橋とは対戦済み。データもインプットされている。何より8試合連続安打、5試合で4度のマルチ安打以上。前回までの対戦とはマクブルーム自身の状態が違う。
本塁打もここ3試合で3発と量産態勢に入っているように見えるが「正直言ってこればかりは分からない。一つ言えることは、毎試合毎試合自分の持てる力を十分に発揮する。それだけは約束できる。100%の力を出し切るだけだ」。大きなことは言わない。目の前の試合、打席に全力を尽くす。決して手を抜いたりはしない。それがスタイルだ。
球界でも珍しい左投げ右打ちのスラッガー。そのルーツについて「野球を始めた小さいころ、バットを初めて握って、スイングしたときから右打ち。ボールを投げたのは左投げだった。誰に教えられたわけではなく、自然とそうなった。誰かに矯正されたこともないよ」と明かした。
打てば打つほどそのスタイルはファンの記憶に鮮明に残る。まずは全力プレーでヤクルトをたたく。