広島・佐々岡監督 中崎、一岡、中田の中堅トリオ復肩計画 秋季練習紅白戦に招集
広島の秋季練習が8日からマツダスタジアムで始まる。佐々岡真司監督(54)は紅白戦で1、2軍のメンバーを入れ替え、来年の戦力を見極めていくことを明言。一岡竜司投手(30)、中崎翔太投手(29)、中田廉投手(31)ら実績のある中堅組に奮起を促し、復活指令を出した。
2022年へ向けた戦いの号砲が鳴った。結果と内容次第では来春の1軍キャンプ切符につながる大事な2週間。佐々岡監督は戦力アップを目指すため、チーム内でのし烈な争いに期待を寄せた。
秋季練習のテーマは来年の戦力の見極め。そのためにも実戦形式の練習を増やし、選手の能力を徹底的に審査していく構えだ。佐々岡監督は「野手は徹底して打ち込み。投手は若い選手を鍛えることをやらないといけない。1クールに1回、紅白戦をすると思う。そのときは1軍で投げていない中堅や実績のある投手もこっち(マツダ)に来てもらう」と構想を明かした。
今季は野手は坂倉、小園、林。投手はルーキーの栗林や高卒2年目の玉村ら若鯉が躍動した。その一方、16~18年のリーグ3連覇に貢献した中堅クラスの中継ぎ陣に目立った活躍がなかった。指揮官は「投手の課題もある。一岡、中田、中崎は今年なかなか1軍で投げられなかった。いくら若い投手が多い中でも経験のある投手は必要になる。彼らも正念場。危機感を持っている中、来春の1軍キャンプに参加できるかは大事になってくる」と奮起を促した。
プロ10年目で初めて1軍出場なしに終わった一岡は「期待に応えられなかったのが悔しい。今年初めてマツダで投げるので、開幕の感じで臨みたい」と腕をまくった。今季1軍わずか4登板の中崎は「以前よりは体も動くようになった。しっかりと結果を出せるようにやっていけたらいい」と気を引き締めた。
広島は3年連続Bクラスに終わった。来季への巻き返しに向け、選手層を厚くすることが最重要課題。そのためには中堅だけでなく、若手の突き上げも必要だ。2軍からは大道、遠藤、山口らも紅白戦で登板する予定だ。
「なかなか見る機会もなかったので、いいものを見せてくれれば。(来春の)1軍キャンプの20人前後に入れるかどうかは、この紅白戦が参考になる」と若鯉にも期待を寄せた将。一体感を持ちながら充実した秋を過ごし、戦力の底上げを図っていく。