広島・九里 今季最多137球も7回途中4失点 最多勝へ 11・1ラストチャンス

 阪神打線を相手に力投する九里(撮影・立川洋一郎)
 7回、木浪を迎えたところで、マウンドを降りる九里(左端)=撮影・立川洋一郎
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 「広島2-7阪神」(24日、マツダスタジアム)

 先発した広島・九里亜蓮投手(30)が最多勝争いで一歩後退した。6回2/3を7安打4失点(自責点3)で9敗目。13勝目を挙げてリーグトップの青柳(阪神)に並ぶことはできなかった。ただタイトル獲得の可能性は残されており、次回11月1日・ヤクルト戦(神宮)でラストチャンスをつかむ。

 九里は悔しそうに球審からボールを受け取った。1-3の七回に1点を失い、6回2/3を7安打4失点(自責点3)。無念の途中降板に、歯がゆさが募る。「回の途中で降りてしまった。もっとしっかりとやらないといけない」。137球は今季最多と粘りの投球を続けたが、逆転Vを狙う阪神打線の前に最後は力尽きた。

 二回1死一、三塁で7番・佐藤輝に直球を右翼スタンド上段に運ばれ、先制3ランを許した。追い込んでから内角高めを狙った直球がシュート回転し、完璧に捉えられた。「どういうふうにしていけばいいか、考えながらやっていきたい」と唇をかんだ九里。乗せてはいけない打者に被弾し、相手ベンチを一気に活気付けてしまった。

 三回以降は無失点。六回は2死満塁で坂本を遊ゴロに打ち取り、グラブをたたいて感情をあらわにした。だが七回1死から島田の打球を林が後逸し、続く中野の左前打を西川がファンブル。その後1死二、三塁から3番・糸原の中犠飛で追加点を献上した。マルテに四球を与えたところで佐々岡監督がベンチから出てきた。

 ストライクゾーンを大胆に攻めるのが自身のスタイルだが、この日は打者31人中16人に対して初球がボール球になった。球数が六回終了時で120球に到達するも、ベンチは勝ち星を付けさせたい思いから続投を決断。だからこそ七回の失点が悔やまれ「あそこで行かせていただいたことを意気に感じ、0点で帰れれば良かった」と言葉を絞り出した。

 佐々岡監督は、佐藤輝への被弾を「もったいなかった」と振り返り、青柳との最多勝争いに「最後の最後まで(登板を)考えている」と中7日で11月1日・ヤクルト戦(神宮)の先発を示唆。仮に青柳が次回登板で14勝目を挙げ、タイトル確定となっても「一応、投げるでしょう」と否定はしなかった。

 今季は初の2桁勝利をクリアし、最多勝を視界に捉えたシーズン。「チャンスがあれば(最多勝を)取りたい。しっかりした投球をしないと意味がない」と背番号11。光を信じて、集大成を見せつける。

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