広島・玉村 100投球回到達へ 高卒2年目ならマエケン以来 残りは12回1/3

 広島の玉村昇悟投手(20)が4日、マツダスタジアムでの投手指名練習に参加し、100投球回到達に意欲を示した。ここまで15試合に先発して投球回は87回2/3で、チームの残り試合数は18。次回登板は7日・中日戦の予定で、少なくとも2試合、順当ならば3度登板できる可能性がある。球団では前田健太(現ツインズ)以来となる、高卒2年目での到達を目指す。

 目指す目標がある。玉村は前を見つめながら力を込めた。「ここまで来たら、100イニングはいきたい」。6月以降、先発ローテに定着した。長い回を投げ抜いたという経験と自信が来季にもつながるだけに、到達したい数字だ。

 これまで15試合に登板して、投球回は87回2/3。残り12回1/3。自身の最長投球回は7回だが、後半戦7試合で6回未満での降板は2試合しかない。残り18試合。少なくとも2度、順当ならば3度登板できる可能性がある。

 高卒2年目で100投球回に到達すれば、球団では08年の前田健太(109回2/3)以来。マエケンはこのシーズンを足がかりに、飛躍につなげた。1イニングでも多くマウンドに立ち続けることが、玉村にとって大きな財産となるのは間違いない。

 2年目で初めて1軍昇格を果たした今季。チームの勝利が求められる舞台で自身に課したのは、粘り強く投げることだった。

 「もちろん悪い投球もあるんですけど、(状態が)悪い中でも何とか試合をつくれるようにというのは思ってやっている」

 前回9月30日の阪神戦は初回に2失点したが、二回以降は持ち直して6回3失点(自責点2)で終えた。得点を許しても気持ちをリセットして立ち直り、逆転勝利を呼び込んだ。

 だが、後半戦は7戦して未勝利。「勝ちたいなというのはもちろんある」と素直な気持ちを言葉に変えた。自分のできることに注力するのは変わりない。マウンドに立てば、粘り強く左腕を振ることだけを考える。

 次回先発は7日・中日戦が濃厚。同戦は5試合に投げて0勝3敗と白星がないが、目の前の一人一人に力を振り絞る先に、喜びが待っている。

 「たくさん投げさせてもらってきた。残り少ないのでラストスパートではないですけど、しっかり一試合一試合を全力でいきたい」。二十歳の若鯉が決意表明した。

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